★人間ドラマ
★サスペンス
★社会派ドラマ
がメインの映画Blog

映画
「ファミリア」感想。ダメ!浅いエピソードを重ねているだけで何も刺さらない。

映画(2023年以前の公開)

映画「ファミリア」を観ました。劇場で観るかどうか迷った作品です。
「移民」を題材にした映画だったので、どんな物語になっているのか気になってました。

しかし、中身は残念な内容だった・・・。何でそうなるの?という事が多く、全く刺さらない。

<映画の評価>
☆2個/8個満点
(評価の目安:☆6個以上は自信を持ってオススメ!)

映画「ファミリア」作品情報

タイトル:ファミリア
出演者:役所広司、吉沢亮、サガエルカス、ワケドファジレ、佐藤浩市
監督:成島出
公開日:2023年1月6日
上映時間:121分

映画「ファミリア」あらすじ

陶器職人の神谷誠治は妻を早くに亡くし、山里で独り暮らし。アルジェリアに赴任中の一人息子の学が、難民出身のナディアと結婚し、彼女を連れて一時帰国した。結婚を機に会社を辞め、焼き物を継ぐと宣言した学に反対する誠治。一方、隣町の団地に住む在日ブラジル人青年のマルコスは半グレに追われたときに助けてくれた誠治に亡き父の面影を重ね、焼き物の仕事に興味を持つ。そんなある日、アルジェリアに戻った学とナディアを悲劇が襲い……。

引用(公式HP):https://familiar-movie.jp/#story_container_pc

原作はなくオリジナル脚本。脚本を書いたのはいながききよたか氏。
「忌怪島きかいじま」「ニワトリ☆スター」など多くの映画脚本を書いている人のようですが、今回の脚本は本当にヒドい出来でした。

オリジナル脚本は原作に縛られる事がないので自由に書ける反面、何も指針とするものが無くなってしまいます。今回の脚本は完全に迷子になっていたように感じました。

映画「ファミリア」監督

監督:成島出
代表作は「八日目の蝉」「孤高のメス」「ソロモンの偽証」など、大作も多く撮っているベテラン監督です。特に人間ドラマが多いとです。

しかし、本作の演出は「なんで?」と思うシーンが本当に多くて、迷走してますたね。

他の監督作品:「八日目の蝉」これは感動する人間ドラマです。おすすめ!

映画「ファミリア」の感想

では、ここからは「ファミリア」の感想を書いていきます。後半のネタバレも書いてるので、ご注意ください。

一言で、何も心に刺さるものがなかった映画でした。

状況設定や背景がウソっぽい!

懸命に生きている在日ブラジル人たちに対して、日本人の半グレたちが嫌がらせし、どんどん追い詰めていく流れになっているが「うーん・・・こんな事あるだろうか???」と思ってしまう。

おそらく取材などをして実際にあった出来事をベースに作っているかもしれない。しかし、観ている人が「嘘だろう」って思ってしまうのは避けないといけないです。

在日ブラジル人側の事情・日本人半グレたちの事情がいかにも記号的で、生きている人間に見えなかったのです。

色んな事が起こってしまって・・・

とにかく、色んな事件が起こりすぎです。
事情や背景などを語りたいという理由なのか、わかりませんが、多くを語りすぎです。

そして、語ったところで感情が全然伝わってこないのです。なぜなら出来事が記号的すぎて、感情を作り出す背景になってないのです。

次々と起こるエピソードで「この人ならこんな行動に出るのは納得」と思えないと、常にどこか疑問を持ってしまいます。

結局何のことか?わからないのです。

個人的には吉沢亮に関わるエピソードは全て無かった方が良かったと思うくらいです。もっといえば吉沢亮(息子の存在)はほぼ無しで作った方が成立したんじゃないでしょうか?

役所広司の芝居だけは良かった

ほぼ破綻してしまっている物語の中で、唯一の救いは役所広司の芝居だった。

どん詰まりの在日ブラジル人のカップルに、救いの手を差し伸べてあげる姿が良かった。その展開はベタすぎるけど、それでもやぱり「良いな!」と感じてしまうのは、芝居が良いからだと思う。

息子の為にとんでもない行動に出るが、これも「そんな事する?」と思ってしまうが、この状況だったら有り得るかもなと思わせる巧さがあった。

これが唯一の救いだった・・・・。

そうはならんやろう・・・のキャラ設定(ネタバレ)

その①・・・榎本(MIYABI)
半グレ集団のボス。昔は真面目に働いていたが、娘を事故で亡くしてしまう。その事故の原因は在日ブラジル人が運転していた車のせいだった。

それから、榎本は在日ブラジル人を憎むようになる・・・・。憎んだとしても、普通に働いていた人間が半グレのトップにならんでしょう・・・・。

街の権力者の息子という背景はあるが、善→悪にすぐに裏返るだろうか・・・。


その②・・・学(吉沢亮)
誠治(役所広司)の息子。大手の企業に勤めて海外赴任していたが、地元に戻ってくる。
しかも、父の焼き物を手伝いたいという・・・・。

「何があったの??」となるだろう。当然、父は反対する。食っていけないと。
大手企業に勤めて、そんな事も判らないのか・・・と愕然としてしまう。「金じゃないんだ!」と目を輝かせている息子はいったいどんな育ち方をしたのか疑問でしかない。

最後に

今考えるべきな問題を扱って、オリジナル脚本で映画が作られた事は好感が持てる挑戦だったと思っています。日本映画は、漫画原作ばっかりなので・・・・。

しかし!作ればいいってわけじゃないです。

もう少し練られた脚本だったら違っていたでしょう。

映画「ファミリア」配信・DVD情報

見放題:lemino
レンタル:Amazon prime、U-NEXT、DMMTV、TELASA

コメント

タイトルとURLをコピーしました