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映画「OUT」感想
ビジュアルだけヤンキーで喧嘩しても、信念が無いと伝わらない・・・

映画(2023年以前の公開)

映画「OUT」を観ました。日本はヤンキー映画作るの好きだよな〜〜〜なんて思いながら、私も嫌いなジャンルではないので、つい観てしまいました。

しかし!このヤンキー映画は全然外れでした・・。全然テンションが上がらなかった・・・。少しも熱くなれなかった。

<映画の評価>
☆4個/8個満点
(評価の目安:☆6個以上は自信を持ってオススメ)

「OUT」映画情報

タイトル:OUT
出演者:倉悠貴、醍醐虎汰朗、与田祐希、水上恒司
監督:品川ヒロシ
公開時期:2023年6月30日
上映時間:113分

「OUT」あらすじ

かつて「狛江の狂犬」と恐れられた伝説の不良・井口達也。少年院から出所した彼は、地元から離れた西千葉の叔父夫妻のもとに身を寄せ、焼肉店「三塁」で働きながら更生を目指すことに。しかし出所初日に、暴走族「斬人」の副総長・安倍要とケンカをしてしまう。少年院に戻りたくない達也と、達也に負けたことを周囲に知られたくない要は、このケンカを秘密にすることを誓い、交流を深めていく。そしてこの出会いをきっかけに、達也の波乱に満ちた更生生活が幕を開ける。

引用(映画.com):https://eiga.com/movie/98170/

あらすじは悪くない。ポイントは喧嘩が出来ないという足枷。

ケンカをすると「また少年院に戻らなければいけない」というブレーキを上手く扱えるかどうか。
なぜなら、ケンカが強い奴が、普通にケンカして勝ってもドラマがないから・・・。

残念ながら、上手く設定を活かせてなかったですね。普通にケンカしちゃってるし。

「OUT」原作

原作は漫画「OUT
原作:みずたまこと、漫画:井口達哉
「ヤングチャンピオン」で連載している。現在25巻まで出てて、かなり人気の漫画。

「OUT」監督

監督:品川ヒロシ

品川庄司のコンビで活躍する芸人さんです。2008年に初めて監督をした「ドロップ」がかなり大当たりして以来、映画監督として定期的に撮ってます。ドラマやMVも監督していたりして、かなり撮り慣れてる印象。

出世作「ドロップ」はこちら

「OUT」キャスト

倉悠貴(井口達也 役):1999年生まれ/大阪出身。
この映画を観るまで、彼の事は知らなかった。あまりヤンキー的な魅力を感じられなかったのは残念だった。

水上恒司(安倍要 役):1999年生まれ/福岡出身。とても魅力的な芝居をしていた。彼の存在がこの映画の救いだったと思う。今後もきっと活躍する俳優だと思う。

醍醐虎汰朗:丹沢敦司役
与田祐希:皆川千紘役

「OUT」の感想

ここから、映画「OUT」の感想を書いていきます。出来るだけネタバレにはならないように書いてます。

残念だが、全く熱くなれない!

不良達がケンカをするだけでは、観ている側は熱くなれない。
そこには理由が欲しい。それがふわふわしてて、付いていけなかった。思い返せばケンカの理由はあるが、劇中の感情が伝わってこなかった。

最初からテンポよく、設定やキャラクターを説明してくれるのだが・・・これがテンポ良すぎて「はい、説明しましたよー!」という印象で好きにななれなかった。

やはり、設定やキャラクターは物語を進めながら理解させるべきだし、説明くさくならないようにするのが上手い演出だと思う。この映画は、その点があまりにも下手過ぎた。

キャラ作りが微妙

漫画にそっくりなビジュアルにしている事に無理がある。
原作へのリスペクトは判るが、どうしてもコスプレ感が出てしまう。原作通りでも無理がなければ、そのままビジュアルを真似すれば良いが、そうでない場合は変えてしまって良いと思ってます。

特に、族の総長である「丹沢敦司」のビジュアルは厳しかった。設定では一見すると女みたいで華奢なんだけど、ケンカは最強というもの。
これは、もう少しアレンジすべきだったと思う。キャラクターもふざけているけど、いざという時は頼りになるというもの。

これは演技の力量にもよるが、もう少し人間味のあるキャラにすべきだったと思う。演じている方もしんどかったのではないだろうか。

ケンカは格闘技ではない

ケンカはあくまでも素人の戦いであってほしい。
この映画のケンカは、格闘技的な動きが多過ぎて素人に見えないんです。特に関節を極めようとする動きなんて、絶対にヤンキーのケンカでありえないと思ってしまいます。

このケンカ演出を好きという人も居るかもしれないけど、自分は好きになれなかった。

やっぱり、スマート過ぎるし、熱さが伝わってこなくなってしまう。

水上恒司の周辺だけ良い感じ

この映画の救いは水上恒司がいた事です。
彼だけは感情移入できるヤンキーを演じていました。

これは、完全に彼の演技の力量とまとっている雰囲気だと思います。そして、彼とよく絡んでいた役者はみんな良い演技をしていた。

彼と同じくらい演技が上手い役者があと2人くらいいれば、もっと面白い映画になっていたかもしれない。

最後に

色々とダメ出しをいっぱい書いてしまいましたが、実は「OUT」のレビューはけっこう良いです。なので、この映画を見て楽しんだ人は沢山います。

単純に私には合わなかったという事なので、気になった人は観てもよいと思います。

ちなみに、あまり知られてないですが、芸人が原作者の「デメキン」という映画があるのですが、これは面白いです。似たようなヤンキー映画ですが、クオリティが全然違います。

映画「デメキン」
山田裕貴と伊藤健太郎が主役です。

では、またどこかで。

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