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「ブラックハット」感想。超失敗作!巨匠マイケル・マンに失望してしまった。

映画(2023年以前の公開)

映画「ブックハット」を観ました。
この映画には、私の好きなマイケル・マン監督の演出は無かった。一体どうしたというのか?驚くほどつまらなかった。

作品情報・あらすじ

【映画情報】
タイトル:ブラックハット
監督:マイケル・マン
出演:クリス・ヘムズワース、ワン・リーホン、タン・ウェイ
日本公開:2015年5月
上映時間:133分

<あらすじ>

何者かのネットワーク不法侵入により香港の原子炉が爆破され、アメリカの金融市場も大打撃を受ける。アメリカと中国の共同捜査チームは事件解決のため、違法なハッキング行為で投獄されていた天才プログラマーのハサウェイに協力を要請。犯人は以前ハサウェイが開発したプログラムを応用しており、ハサウェイは捜査チームとともに犯人を追いかけ、シカゴから香港、マレーシア、ジャカルタを駆け巡る。

映画.com:https://eiga.com/movie/81188/

この脚本があまりにもひどい出来です。観ていて「なんで?」と思ってしまうシーンばかりです。
最後の方はもっと悪化して「なんでやねん!」と突っ込んでしまいます。

映画のダメなところ

役割分担されていない

そもそもこの映画はバディーもの(相棒とかタッグになって解決する映画)かどうかも怪しいのですが序盤はそんな感じでスタートします。香港の捜査官が昔の友人である凄腕ハッカーのハサウェイを頼ってくる。

ここで私は香港捜査官のチェンとハッカーのハサウェイの2人が事件を解決する話だと思った。結局それもおかしな方向になるのだが、それは置いといて。

チェンがドンパチ担当(捜査)でハサウェイがPC担当と役割が分かれていれば、もっと観やすい映画になったのではないか?と思う。

というのも、ハサウェイはただのハッカーなのに一緒に捜査に乗り出して、銃撃戦にまで参加している。

「そんな映画があってもいいだろう?」と思うかもしれないが、ハサウェイの背景が説明不足な上に銃撃戦にまで参加されると「こいつ何者?」と思うし、チェンの立場がなくなってしまう。

漫画ですが、私は勝手に「王様達のヴァイキング」というものをイメージしていた。

「王様達のヴァイキング」は天才ハッカーとその相棒のお話。

主人公の男の子は元ハッカーで運動も苦手でコミュニケーションも苦手だが、PCに関しては圧倒的な能力を発揮する。その能力を使ってサイバーテロなどと戦うという内容です。

この漫画のようにしろとは言わないが映画の中での役割は大事でしょ!って事です。

もしハサウェイを中心にしたいなら「知力も武力も圧倒的な男」として設定するべきで仲間などいらないと思います。

感情移入できない

(ネタバレご注意!)

ハサウェイは捜査に協力するという条件で、刑務所から出る事が出来ます。そして、捜査をする過程でチェンの妹リエンと恋仲になる。

そもそもチェンがなぜ捜査に妹を参加させたのかが謎です。ちなみにリエンを演じるのは「ラスト・コーション」で話題となったタン・ウェイです。この映画では見事にオーラが消えてます。観終わってから判りました。

映画では男と女が出会えば、すぐに恋に落ちるなんて事はよくありますが、それは展開の早さの問題であって一瞬で恋仲になっても観客が感情移入できればOKだと思ってます。

ところが、このハサウェイとリエンの場合はちょっとついていけないのです。

ハサウェイは禁欲の刑務所から出てきたばかりの状態でリエンの体を見つめるものだから客観的にみると

「この女、いい体してんな~・・・俺、たまってんだよな~へへへ」

と見えてしまうのです。

さらにリエンの方は

「なにじろじろ見てんのよ!こいつ。危ない奴ね!」

という風に見えるのです。

この演出に関しては誰か止める人は居なかったのか?とても疑問です。

ツッコミどころ満載!

とくかく人物の設定と脚本が下手すぎる事が一番の原因かと思います。もう少しだけ挙げると

「犯人の動機が全然理解できない。結局何なの?」

「ハサウェイの最後の戦いに向かう準備はそれでいいの?不良のケンカはじゃないんだよ?」

とかツッコミ所が満載です。

さらに映像的は事を言えば、無駄なカットが多すぎる事や無駄にお金が掛っている事がダメなところでしょう。

唯一それっぽいのはハッキングする描写です。そもそも実際のハッキングなんてよくわからないし、多分リアルだと地味な映像だと思います。それをイメージ的に派手に演出しているのは良かったところです。

まとめ・評価

こんなに文句を言ってますが、私はマイケル・マン監督の映画はとても好きなのです。だからこそこんな映画は観たくなかったのです。こんな事になってしまうなら、もう監督業から身を引いた方が良いでしょう。数々の名作を撮ったのだから十分だと思います。

では、またどこかで。

<映画の評価>
☆1個/8個満点

では、またどこかで。

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