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映画 「ディーパンの闘い」感想。さすがカンヌ・パルムドール作品!平穏に暮らす事の大変さを教えてくれる

映画(2023年以前の公開)

映画「ディーパンの闘い」をDVDで観ました。さすが「パルムドール」は伊達じゃない!映画の内容は重いですが、美しくて激しい映像が冴え渡っています。

そして、ジャケットがおしゃれ!

<映画の評価>
☆6個/8個満点(おすすめです!)

作品情報・あらすじ

【映画情報】
タイトル:「ディーパンの闘い」
監督:ジャック・オーディアール
出演:アントニーターサン・ジェスターサン、カレアスワリ・スリニバサン
日本公開:2016年2月
上映時間:115分
備考:第68回カンヌ映画祭 パルムドール受賞

あらすじ

内戦下にあるスリランカからフランスに渡るため、偽装家族となった元兵士ディーパンと女と少女の3人は、パリ郊外の集合団地でささやかな幸せを手に入れようとしていた。しかしその矢先、3人は新たな暴力に見舞われてしまう。

引用:映画.com:https://eiga.com/movie/83573/

主人公を演じアントニーターサン・ジェスターサン氏は、本当にスリランカ内戦の兵士でした。フランスに亡命後に作家となったそうです。
今回は芝居に初挑戦したらしいですが、芝居がめちゃくちゃ上手い! 

配信情報

見放題:U-NEXT
レンタル:DMMTV、RakutenTV

家族になろうする事が泣ける

日本では想像も出来ない現実が描かれていた。

内戦でぼろぼろに負けてしまった男が、フランスで暮らすために「ディーパン」という男になります。
そして偽の妻と偽の娘も連れていく事になります。この偽の妻と娘もスリランカから脱出するために家族になってます。

「じゃ、今から君の名前は○○で、この人が妻で、娘だからよろしく!」

って言われたら

「えー!」ってなりますよね。でもマジなんですよ。生きてく為にはそれしか方法がないのです。

当然の事ですが、実際にフランスで暮らし始めた彼らはギスギスしています。でも仕方がないので、努力して家族になろうするのです。この姿を見ていると本当に平穏に暮らす事の大変さや尊さを強く考えさせられます。

少し話は違いますがアドラーの

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII を思い出しました。

この本の中には夫婦や家族は努力して幸せになる。極端に言えば、相手は誰でも可能だとアドラーは言っているのです。そんな事を少し思い出しました。

タイトルは「ディーパンの闘い」なのですが、ディーパンの妻ヤリニと娘イラヤルもそれぞれの生活で闘いがあります。群像的になっている事で、それぞれの立場が深いドラマになっています。

そして移民を受け入れているフランス側の人間にもドラマがあります。彼らも決して幸せな環境にいないのです。

映像が素晴らしい!

この映画は映像が本当に素晴らしいです。

シーンが変わる描写や状況を音楽だけで説明する描写が美しくて切ない映像を見せてくれます。この映像表現だけでも一見の価値がある映画だと思います。

カメラマンが「エポニーヌ・モモンソ」という人です。調べても他に撮った映画の情報が出てこなかったですが、今後の活躍に注目かと思います。

狭さを感じない映画

フランス郊外の団地が大部分の映画なのですが、不思議とまったく狭さを感じないのです。脚本と撮影方法が巧みなのだと思います。

それにこの団地が彼らにとっては世界の全てになっているのだろうなと感じました。

まとめ

全編を通して、生きていく事の大変さを教えてくれる映画でした。

彼らは普通に暮らしたいだけなのです。ディーパンは元兵士ですが決して荒々しい男ではないのです。だからこそ映画の中で家族のように幸せになる瞬間を観たときは、とても微笑ましく見えました。 

さすがパルムドール受賞作!オススメの一本です。

では、またどこかで。

<DVD>

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