とても静かな恋愛映画です。ドラマチックな設定は無く、すごくリアリティのある物語になっています。だからこそ、この映画を観て共感する部分があるはずです。
「忘れられない恋があるすべての人へ」という宣伝文句が、ぴったりな映画です。
<映画の評価>
☆6/8個満点
ちょっと褒めすぎかもしれないですが、観た後に残る切ない感覚は他では得られないです。
映画「パストライブス/再会」作品情報
タイトル:パスト ライブス/再会
出演者:グレタ・リー、ユ・テオ、ジョン・マガロ
監督:セリーヌ・ソン
脚本:セリーヌ・ソン
公開時期:2024年4月5日
上映時間:106分
備考:第96回アカデミー賞 作品賞・脚本賞ノミネート
映画「パスト ライブス/再会」あらすじ
韓国・ソウルに暮らす12歳の少女ノラと少年ヘソンは、互いに恋心を抱いていたが、ノラの海外移住により離れ離れになってしまう。12年後、24歳になり、ニューヨークとソウルでそれぞれの人生を歩んでいた2人は、オンラインで再会を果たすが、互いを思い合っていながらも再びすれ違ってしまう。そして12年後の36歳、ノラは作家のアーサーと結婚していた。ヘソンはそのことを知りながらも、ノラに会うためにニューヨークを訪れ、2人はやっとめぐり合うのだが……。
引用(映画.com):https://eiga.com/movie/98820/
セリーヌ・ソン監督が12歳の時に海外へ移住した自分の経験を元にしたオリジナル脚本です。
どこまで自分の経験を反映っせているのか分からないが、すごくリアリティのある脚本でした。
ちなみにタイトルの「パスト ライブス」は前世という意味。今、お互いに縁があるのは前世で何かしらの繋がりがあったから・・・という事らしい。
映画「パスト ライブス/再会」キャスト
<キャスト>
グレタ・リー(ノラ 役):1983年/アメリカ・ロサンゼルス出身。
韓国から移民した両親の元に生まれる。今まで観た事ない女優さんだったけど、自然な演技で凄く役にはまっていました。
ユ・テオ(ヘソン 役):1981年/ドイツ・ケルン出身。
父親がドイツに移住。ニューヨークとベルリンでキャリアを重ねる。2009年よりソウルを拠点に活動している。
全然分からなかったけど、パク・チャヌク監督の「別れる決心」にも出てたのか・・
他の出演作:「別れる決心」
映画「パスト ライブス/再会」監督
監督:セリーヌ・ソン
1988年生まれ/韓国出身。本作がデビュー作らしい。今後が楽しみな監督。
映画「パスト ライブス/再会」感想
リアルな恋愛を描きつつ、あれこれ想像させられる余白を持った映画でした。
単純なようで、観ている人の感情をここまで掻き立てる演出力は素晴らしいです。
昔の恋愛を振り返るきっかけを与えてくれる
「あの時、告白していればどうなっていたのかな?」なんて淡い事を考えた事は、多くの人が経験しているんじゃないでしょうか。
過去の判断に思いめぐられるきかっけを、この映画は与えてくれます。
観る前は「そんな大恋愛した経験無いしなー・・・」なんで思ってましたが、この映画もそんなに大恋愛でもないんです。
でも、ちょっとした恋心を持った瞬間をくすぐられてしまうんです!
切なさを感じる稀な映画
映画を観て「切なさ」を感じさせてくれる事って相当珍しいです。私の映画鑑賞経験ですが・・・
どばーっと涙腺を刺激されるものは、多くあります。
しかし、じんわりと切なさを漂わせる映画は稀です。それを生み出しているのは、グレタ・リーとユ・テオの演技でしょう。
2人の演技は本当に自然で、本当に彼らは元恋人同士でドキュメンタリーなんじゃないか?と思ってしまう程です。
そもそも好みが分かれてしまう映画
私としては、褒めるべき映画だと思ってますが、逆にこの映画にはまらない人も結構いるかもなって感じました。
リアルだとか、自然な芝居という事は、大きな展開はあまり無いんですよね。
映画にスペクタクルな事を期待している人や、日本映画によくあるキュンキュンする展開を期待している人には耐えられないかもしれません。
最後に
96分という短い映画なので、ちょっと昔の恋愛を思い出したい人にとってはオススメです。
日本映画でいうと「ちょっと思い出しただけ」が似ている気がしました。これが好きな人には合う映画だと思います。
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