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映画
「いつかの君にもわかること」感想
じんわり切ないパパと子の物語

映画(2023年以前の公開)

映画「いつかの君にもわかること」を観ました。「余命わずかな父が、幼い子の為に養子先を探す話」という設定だけで泣けてしまいそうですが、演出が淡々としているので泣ける内容ではないです。しかし、とても考えさせられる映画です。

映画情報

タイトル:いつかの君にもわかること
原題:Nowhere Special
出演者:ジェームス・ノートン、ダニエル・ラモント
監督:ウルベルト・パゾリーニ
公開日:2023年2月17日
上映時間:95分

https://www.youtube.com/watch?v=_PF5W6E_q2A


<あらすじ>

窓拭き清掃員として働きながら、4歳の息子を男手ひとつで育てる33歳のジョン。不治の病に冒され余命宣告を受けた彼は、養子縁組の手続きを行い、自分が亡き後に息子が一緒に暮らす“新しい親”を探し始める。理想的な家族を求めて何組もの候補と面会するが、息子の未来を左右する重大な決断を前に、ジョンは進むべき道を見失ってしまう。献身的なソーシャルワーカーとも出会い、息子にとって最良の選択をしようとするジョンだったが……。

引用(映画.com):https://eiga.com/movie/98486/

ウルベルト・パゾリーニ監督の過去作「おみおくりの作法」孤独死した人を弔う仕事をする男が主人の物語。

2022年には日本版がリメイクされています。「アイ・アム・まきもと」

淡々としたドラマ

引用:https://movies.yahoo.co.jp/movie/385980/schedule/

「泣いて下さい」みたいな感動演出を押し出すタイプの映画ではないです。かなり淡々と描かれています。私としては、もう少しドラマ性があってもよかったと個人的に思う。

しかしながら、この演出によってドキュメンタリーのような画作りが効いており何でもない日常(父と子の生活)が大切のなものであると感じる事が出来る。なので個人的には物足りなくても、この描き方が素晴らしいと感じる人は少なくないと思う。

奇跡的な日常へと成立させているのが父と子の見事な芝居です。特に子役のダニエル・ラモント君の芝居は演じているとは思えない程の自然さと愛くるしさがある。場面写真を観て、該当シーンを思い出して心が和らぐ程です。

死を教える事の難しさ

この映画は子供の養子先を探すと同時に「死」を子供に教えるという側面も描いている。

死を教えるシーンを観ていて「自分だったらどうするだろう・・・」とずっと考えてしまった。自分に置き換えて考えさせらえる演出は好感が持てる。

そして、息子に何も残せない事、幼い子をひとりにさせてしまう事への苛立ちが描かれているがかなり抑えめです。
ドラマなのでもっと大きなアクションがあっても良いかもしれないが、そこは敢えてしていないのだと思う。おそらく実際にこんな状況になったら、これくらいのアクションに留まるだろうなとも考えてしまった。

まとめ・評価

やりすぎない演出は、少し物足りない感じもしたが、これが正解とも思える部分の多くあった。泣かせるドラマ展開は無いが観て損する事は無いと思います!

<映画の評価>
☆5個/8個満点

では、またどこかで。

作品ポスター:(C)2020 picomedia srl digital cube srl nowhere special limited rai cinema spa red wave films uk limited avanpost srl.

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