映画「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」をいまこそ見て欲しい。こんなにダメで不器用な男は他にいない。
作品情報・あらすじ
【映画情報】
監督:ニルス・ミュラー
製作総指揮:レオナルド・ディカプリオ
製作:アルフォンソ・キュアロン
出演:ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ドン・チードル
日本公開:2005年6月
上映時間:95分
*アカデミー賞撮影賞を三年連続でもらっているカメラマン「エマニュエル・ルベツキ」が撮影を担当しています。
あらすじ
70年代のアメリカが舞台。 セールスマンのサム・ビック(ショーン・ペン)は転職して慣れない仕事を頑張っている。頑張っているが成果は出ない。それでも別居中のマリー(ナオミ・ワッツ)と復縁する為に日々努力する。そしていつか成功する事を夢見るのだか・・・・状況はまったく変わらない。むしろ悪くなっていく。なぜこんな事になってしまったのか? 彼の怒りの矛先はリチャード・ニクソン大統領に向けられるのだった・・・。
映画「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」日本版劇場予告
タイトル通りの内容ですが、大部分は「何故この男がそんな事を起こそうと思ったのか」という事が描かれています。
ちなみにこの映画の元になった事件があるそうです。
主人公と重なる部分が多々ある
この映画が公開されたのは2005年ですが、当時知り合いに「お前みたいな奴が主人公の映画だから見てみろ」と言われて見ました。すると
「俺だ・・・!」
となりました。間違っても大統領を暗殺しようとか考えてません。
主人公の男の不器用で情けない部分を自分と重ねたのです。そしてうまくいかない原因を誰かのせいにするところもそっくりでした。
この主人公は世間的にみると確かにダメ男ですが、根っからの悪(ワル)というわけではないです。怠け者というわけでもありません。
ただ不器用なのです。だからこそ「日々何か上手くいかないなぁ」と思っている人は是非見てほしいです。決して何かが解決するわけではないですが、この男に共感する部分を感じて、日常に戻っていってほしいです。
私の場合は「まぁ、もうちょっと頑張ろうなか」くらいの事は思いました。なぜならラストが虚し過ぎるからです。ほんとに悲しくなります。
今こそ見るべき映画
この映画を思い出したきっかけは撮影がエマニュエル・ルベツキだったからです。単純に「そうだっだんだーどんなのかな?」くらいでした。
しかし、もう一度見てみると年代は違えど、現在に共通している事が多くあると思ました。 理不尽な事が多いというの、は実は時代を問わずおこる問題なのかもしれないです。
こんな人におすすめ
社会派ドラマが好きな人にはオススメです。それから撮影に興味のある方にもオススメです。
特別にすごいなーと思うカットはありませんが、不安定な主人公の感情がうまく表現されているように思います。
私が好きなのは主人公がニクソンを殺そうと思いつくシーンです。
まとめ・評価
ダメな男でもちゃんと映画の主役になれるのは映画の魅力かと思います。ショーン・ペンの芝居はほんとに素晴らしいので一見の価値はありますよ。
<映画の評価>
☆5個/8個満点
では、またどこかで。
配信情報(2023年1月):ありません。DVDで見るしかないです。
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